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『ロビの開発者』高橋智隆×『ロビの事業責任者』木村裕人 ~特別対談PART1「ロビ誕生からの5年間と今後」~



『ロビの開発者』高橋智隆×『ロビの事業責任者』木村裕人 ~特別対談PART1「ロビ誕生からの5年間と今後」~

ロビクラブWEBマガジンの第一弾コンテンツとして、ロビの生みの親であるロボットクリエイターの高橋智隆さんと、デアゴスティーニでロビプロジェクトの責任者を務める木村裕人による特別対談の模様を全3回に分けてお届けします。

5年前からロビに関わってきた二人だからこそ話せる開発秘話やその想い、今後の展開など、ロビクラブの会員の皆様にも新鮮で興味深い内容が多く語られた対談になりました。

第1回目となる今回は「ロビ誕生からの5年間と今後」についてです。それでは特別対談の模様をお楽しみください!

▽高橋智隆(たかはしともたか)
米TIME誌「2004年の発明」、ポピュラーサイエンス誌「未来を変える33人」にも選定されるなど、世界中から注目を集める日本のロボットクリエイター。デアゴスティーニから販売中の「ロビ」をはじめ、家電メーカーの広告塔として開発された「エボルタ」や、世界初のロボット宇宙飛行士「KIROBO」など、愛らしいデザインのロボットを多数世に生み出している。

▽木村裕人(きむらゆうじん)
1983年生まれ。カリフォルニア州立大学ノースリッジ校を卒業後、アップルジャパンを経て、2010年4月にデアゴスティーニ・ジャパン入社。同年始まったロビプロジェクトに参画し、マーケティングを担当。現在は、ロボット関連の全プロジェクトの責任者であるコンシューマーロボティクスセンター・マネージャーを務める。


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ロビの誕生から5年
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木村:ロビを作り始めたのが2010年なので、もうかれこれ5年になるんですが、お陰様でこれまでに10万台以上のロビが誕生しましたね。

高橋:もう5年ですか。時間がすごく長く感じることもありますし、短く感じることもありますが、ここ数年はとても早かったように感じますね。10万台という数字については、いつの頃からか1人1台という思いを持っているので、世界人口と比べるとまだまだ第一歩という感じです。

木村:私もデアゴスティーニに入社してはじめて担当したプロジェクトの一つがロビだったので、10万台という規模が大きいのか、小さいのかという点が実はあまり感覚的によくわかっていないんです。ただ考えてみると、世の中の二足歩行ロボットでロビほど多くの家庭に入っていったものはないんだな、と。

そういう意味で、この子が持っているキャラクターの魅力というのは、他のロボットにはない強いものがあるんじゃないかなと感じます。それはやはり高橋さんが持ってらっしゃる力だろうなと思うんです。改めて、キャラクターに命を吹き込む力がすごいなと思いますね。


高橋:褒められたので褒め返しますが(笑)

僕はデアゴスティーニさんの販売のビジネスモデルがロボットにマッチしたことがすごく大きいと思っています。最初からある程度の販売数が見込めたからこそ出来た開発も色々とありました。

最近になってコミュニケーションロボットが世界的に盛り上がりを見せていますが、少なくともコンシューマー向けのプロダクトとしてロボットが一定規模以上のビジネスになることを証明できた点で、ロビはその一つの立役者になったのかなと思います。

そういう意味で、木村さんが元々Appleという会社で規模感の大きなお仕事をされていたということは、良い方向に働いたのではないかと感じています。

木村:高橋さんとお話をしているときによく思うのは、すごくAppleに通ずるものがあるなということです。単純に先端のスペックを追い求めるだけではなくて、お客様から見たときに一番バランスが取れてちょうど良いのはどこなのか。

Appleにも、とりあえずスペックを上げればいいやではなく、お客様が使ってみたときのユーザーエクスペリエンスを大事にしている部分がありますが、高橋さんもその点を非常に大切にされているのかなと感じました。


高橋:そこはビジネス的な視点というよりは、僕自身が一人のロボットファンとして、一人のギークとして、こういうものが欲しい、こういうものに驚いたり感動したりする、ということを実現するためにやっているからだと思います。一般の方にとても近い感覚を持ちながら開発をしているんだと思いますね。





ロビの今後の展開



木村:ロビの今後の展開という意味では、皆様からたくさんお声を頂いている通り、ロビの新しいコンテンツを提供できたらいいなと思っています。その中のまず第一弾としてパーソナライズデータをスタートさせましたね。

高橋:勘違いしてはいけないのが、皆さんロビの新型の高性能な次世代機を期待しているわけでは決してなくて、今のロビのコンテンツを増やすことだったり、新しい関係性を築いていけるものだったり、新しい遊び方の提案を求めているんですよね。

木村:ロビクラブについても、今まではユーザーさん同士の交流がメインのサイトではあったんですけど、もう少しユーザーさんと高橋さんとデアゴスティーニの間で相互にコミュニケーションを取って、ロビをもっと良いものにしていければなということで今回のリニューアルに至りました。

高橋:本来やりたかったことの一つでもありますよね。やっとそこに手を回せるようになった、ということですよね。

木村:そうですね。国内でのロビの販売も少し落ち着いてきたので、あとは末永く可愛がって頂けるキャラクターに育てたいという想いがすごくあります。そこで皆様からのお声を頂戴するひとつの窓口として、ロビクラブを機能させたいという考えがありました。

今回こういった対談を組ませて頂いたわけなんですが、このような形でWEBマガジンのコンテンツを発信したり、企画としてロビプロジェクトを進めるためのフォーラムも作らせて頂いたりしました。

高橋:ユーザーイベントもそうですよね。これまではなかなか手が回らなかったので、ユーザーさんの自発的な主催に頼ってしまっていたのですが、今後は引き続きユーザーさんにも主催して頂きながら、たまにはオフィシャルなイベントを開いていきたいなというところですよね。

木村:はい、その通りです。そして、もっとロビの広がりも発信していきたいと思っているんですよね。そのための一つの企画として、今は『100ロビ』ということを我々サイドだけでやっていますが、そこにユーザーさんのロビも一緒に参加できるような仕組みを作っていきたいなと考えています。

そして皆様のお力をお借りして1000ロビや、10000ロビは言い過ぎかもしれませんが、そのような広がりを出していけると、発展性というものも発信していけるのかなと思っています。

高橋:他にもいろんなことができそうですよね。ロボットとしてはこれまでやったことがないこともたくさんありますし、それによって今後のロボットも変わっていくのかもしれません。

ロビのプロジェクトの前にロピッドというロボットを一体だけ作ったんですが、そのロピッドで短編映画を撮ったんですよね。あれはロボットの可能性を示すことができていて、世界中のデアゴスティーニさんの支社に対してロビのプロジェクトを説明するときにも非常に役に立ちました。

形は違いますが、100ロビも新しいロボットの魅力を伝えることができたと思っています。今後も、様々な形で、新しいロボットの可能性を示していけるような企画やメディアアートのようなものもやっていきたいですよね。

木村:やりたいですねー。今は個々人でロビを楽しんで頂いていますが、皆様で楽しみを共有できるような企画をオフィシャルとして発信できればいいなと思います。

高橋:我々もとても楽しめそうですね。


※都合により、こちらの対談シリーズは全2回の配信となります。ご了承ください。


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